リミナ
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今回は、痴漢被害の経験があり2人の娘がいる方に執筆をして頂きました(軽犯罪法の部分は行政書士が監修)。痴漢犯罪の被害対策として、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
電車内で使えるおすすめの痴漢対策グッズは?
痴漢の被害にあってしまった場合は、声をあげて痴漢を捕まえるのが一番ではありますが、痴漢被害にあったときにそのような行動ができるとは限りません。そこで、まずは私がおすすめする痴漢対策グッズを紹介します。
Googleなどで、「痴漢対策 グッズ」で検索すると、痴漢撃退グッズについての情報が色々と出てきますが、ここでは実際に私が娘に持たせた商品、購入予定の商品を紹介します。
①ストラップ型の防犯ブザー
私が調べた中で、自分の娘に持たせたのは、シンプルなストラップ型の防犯ブザーです。次に紹介するスティック型の電撃&防犯ブザーは、バッグに入れておくことになりますので、いざというときに使うことができない可能性もありますので、スタンダードな防犯ブザーがベストになるかなとは思っています。
また、通学バッグなどのよく見える場所に防犯ブザーがついていることで、痴漢行為などの犯行を予防することもできるでしょう。もちろん、痴漢以外のときにも役に立ちます。
防犯ブザーを使っても犯人を捕まえることはできないかもしれませんが、周囲の注目を集めますので犯人からの被害を防止することができます。また、周囲の人が痴漢を見つけてくれた場合には、逮捕までつながる可能性もあります。
②スティック型の電撃&防犯ブザー
もう1つ購入予定のものとしては、スティック型の電撃&防犯ブザーがあります。小さくて女性でも簡単に扱えますし、スティック型ですので、出したときにも相手に気付かれにくい形状です。
本来であれば、声を出して、周りの第三者を巻き込むのが一番よいのですが、声を出せるとも限りませんし、電車内にいる周りの人がみんな良い人とも限りません。このような場合には、この商品で音を鳴らして注目を集めたり、相手の手にあてて、電撃をくらわせるというのもありかと思います。
この商品の電撃は皮膚に流れる電流が0.3アンペアと微量なものであるため、危険はなく、痛さを感じて手を引っ込めたくなる程度のようですので、持ち歩くのにもちょうどいいでしょう。これにも、防犯ブザーの機能もついており、電車内以外で何かあったときにも役に立ちますので、常に持たせるようにしようと思います。
世の中には様々な防犯グッズがありますが、現実的に、娘などに持たせることを考えたときには、このような商品になると思います。後ほど紹介しますが、痴漢行為はほとんど電車内で行われますので、本格的なスタンガンなどは使いにくいです。
このような防犯グッズを身につけているだけでも、恐怖感がなくなり、堂々とした雰囲気になり、痴漢行為をしづらくもなります。電車によく乗る女性の方は、このような痴漢対策グッズを持ち歩くことをおすすめします。
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痴漢とは
痴漢とは、性暴力の一つであり、相手の意に反して性的行為を行う者、もしくは行為そのものを指します。痴漢行為は法律や条例によって処罰される、れっきとした「性犯罪」です。
痴漢は男女差別が原因?
実は海外では痴漢行為は少なく、「CHIKAN」が国際語にまでなってしまっています。これは、とても不名誉なことだと私は感じます。
「痴漢」という言葉で興奮するような日本の男性は、実は多いのが現状ではないでしょうか?「電車内の痴漢」や「女性への痴漢」などという言葉で、「お金を儲けるため」に製作した男性用の商品(DVDや女性を商品として見立てた偏った雑誌)などが、世の中にとても多く出回っている影響と言えるでしょう。
2018年12月17日、世界経済フォーラム(WEF)が発表した「男女格差(ジェンダー・ギャップ)報告書2018」にて、男女格差に関する具体的指数が発表されました。世界各国の男女格差を数値化し、世界各国の状況で順位を決めたものです。つまり平たく言えば「男女平等ランキング2018」と捉える事ができるでしょう。調査された分野は4つで、経済活動への参加と機会、政治への参加、教育、健康と生存率です。調査国は世界149か国を対象に行われました。日本のジェンダー・ギャップは、主要7か国(G7)でも最下位となっており、世界でも下から数えた方が早い110位という結果でした。
日本で特に痴漢行為が多く行われてしまっているのは、女性が弱い立場にあるという風習のようなものも影響しているのかもしれません。
痴漢は「性犯罪」?
痴漢行為は、強制わいせつ罪や迷惑防止条例違反となる、「性犯罪」です。近年は、ストレスなどが弱い者へ向けられるようなケースが増えており、女性、子供、社会的弱者や高齢者、ハンディ・キャップを持つ方々などへの犯罪の報道も増えています。加害者側は、痴漢行為でストレスを解消しますが、痴漢被害に遭った事のある人々の苦悩は、何年もトラウマとなって残ってしまいます。
先程も述べたように、痴漢は「性犯罪」です。今まで、恐怖などから泣き寝入りしていた女性たちの数は計り知れません。
たとえば、「痴漢です!」言ったところで相手を余計に逆上させてしまい、警察から注意が入った後に、またしても同じ相手から狙われることなどを恐れているからです。腕力で全力で向かって来た男性を振り払うのは、女性にはほぼ無理です。泣き寝入りするしかないと思い、黙って耐えて、心的ストレスを残してしまうケースは後を絶ちません。
痴漢にはどう立ち向かうべき?
痴漢行為に対しては、以下のような気持ちで立ち向かうことが重要です。
① 痴漢行為を許さない。それは「性犯罪」であるという認識をしっかりともつ。
② 相手にも犯罪を許さないという断固とした意志をしっかり伝える。
痴漢に対しては、具体的な策を徹底して立てる以外に、自分の身を守る方法はありません。常日頃から「痴漢にあったらどうしよう」ではなく、「痴漢にあったらこの手順で何をする」というところまで、対策を立てておくことが重要になります。その方法を、今日はお教えします。
この記事を執筆している私も学生の時、痴漢に遭遇したことがあります。
夏場の電車内でうとうとしかけた時、急に胸の下あたりに感触を感じて飛び起きて横を見たら、知らない男性が急いで手を引っ込めるところでした。そして知らん顔をして降りていきました。夏場はどうしても薄着になりますから、横から袖の下に手を入れたり、一つボタンを外したりするだけでも、直接身体に触れる事ができます。私は、少し触られる程度で済んだのですが、この出来事は私の意識を大きく変える事になりました。学生だった私は、「痴漢に遭う想定」などできていなかったのですが、この事件を機に痴漢への対策を立てるようになりました。
痴漢を撃退・対策する方法は?
痴漢対策グッズを持っていても大丈夫
痴漢撃退・対策する方法として、一番に思いつくのは声をあげて捕まえることでしょう。しかし、それは難しいという方も多いのではないでしょうか。そこで役に立つのが痴漢撃退グッズです。
痴漢対策グッズというと、「痴漢対策とはいえ、武器を常備しているなんて、私が犯罪者として疑われそう」などと思い、痴漢対策グッズを所持することに抵抗を感じる方もいます。しかし、基本的には防犯グッズの購入・所持は合法です。購入して、常に持っておくことは大切ですが、ただ持ち歩くのは念の為、軽犯罪法について確認してからにしましょう。
軽犯罪法には、「正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他、人の生命を害し、または人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者」を拘留または科料に処するとされています。
軽犯罪法1条
左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
二 正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者
防犯グッズを選び携帯する際には、この条文を考慮したうえで、違法とならないようなものを選ぶ必要があると言えるでしょう。正当な理由というのは漠然としていますが、電車内の痴漢を想定して、常識の範囲内の防犯グッズを女性が所持していて、正当な理由がないなどとして違法となることはまずないでしょう。
痴漢被害のアンケート結果
痴漢被害にあったことのある方に埼玉県がアンケートを取ったデータによると、被害に遭った場所のアンケートでは、85%以上で電車内が圧倒的1位です。
そのため、痴漢対策としては電車内で使うことを想定した防犯グッズを選ぶといいでしょう。
どのような痴漢対策グッズを選べばいい?
女性の場合、威力の高いものようなものを所持してしまっていたとしても、警察も理解してくれて、注意におわる事がほとんどだと思われます。
しかし、痴漢してきた相手がたまたま身体に重大な疾患があるなど、その後の生活に影響を与えるほどのダメージを与えてしまった場合などは、話がややこしくなることも考えられます。そのため、先ほど紹介した防犯ブザーなどの痴漢対策グッズを選ぶことをおすすめします。
実際に、自分が痴漢にあうことを想定していなかった女性たちは、何もできないことも多いのです。上で紹介した埼玉県のアンケート結果でも、痴漢被害にあった人のうち59.8%が「何も出来なかった/我慢した」と回答しています。大事なのは、痴漢対策グッズを所持することで安心でき、痴漢してきた相手に、自分がひるまずに済む事ではないでしょうか。
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子どもへの分かりやすい伝え方
大人でも対処に困って泣き寝入りする人が多いほど、「痴漢被害」への対処は難しいです。被害者が子供で、加害者が大人ならなおのこと、どのようにしたらいいのか分からず、途方に暮れて、誰に相談すればいいのかも分からないかもしれません。
子どもは親に叱られたくないので、怒られるかもしれないと思うことは自分から進んで言う事はありません。痴漢をされても何が起きているのかよく分からず、発覚が遅れるというケースもあるでしょう。
幼稚園、小学生の女児から、女子中学生・女子高生まで、痴漢などの対策をどのように伝えていくのか、女の子の親御さんであれば一度は頭を悩ませた事があるのではないでしょうか?
子供に「道理」だけ説いても、よく分からないので聞き流されてしまうでしょう。「何をされたらそれは痴漢」で、「何を許してはいけない」と具体的にはっきり教えることがポイントになります。私には小学1年と中学1年の娘がいますが、私が2人に伝えている内容をご紹介します。
- 自分の身体は親から貰った大切なものだから、大事にしないといけない。
- 大切にしている身体を、他人に触らせてはいけない。
また、誰でも簡単に伝えられ、かつ子供側も覚えやすい、分かりやすい言い方で言うことも重要です。「水着で隠れるところは触らせてはいけない」とお子さんに伝えると、具体的にイメージしやすくなるので、おすすめです。
たとえば、「水着で隠れる範囲の部分に触って来るような人がいたら、それはさせてはいけない事だから、相手にやめてと伝えてね。もしされたら、お父さんやお母さんに教えてね」などのように伝えています。
痴漢は我慢すればよいと思っている方へ
最後に、痴漢されても我慢すればいいと考えている方へのメッセージを書きたいと思います。
女性の皆さん、もう泣き寝入りするのは今日で終わりにしてください。できれば、痴漢をしてきた相手に痴漢行為をやめさせるようにしましょう。その相手をもし捕まえることができれば、次の女性の被害を防ぐことができるのです。
「自分だけが我慢すれば良い」のではありません。あなたが我慢することで性犯罪者をつけあがらせ、あなたで痴漢をする快感を覚えてしまい、そして相手は他の女の子をターゲットにする事になるでしょう。強い言い方をすれば、あなたは性犯罪者を放置し、社会に性犯罪者を野放しにしたのです。その責任は大きいのではないでしょうか。
もちろん、どうしても痴漢の被害にあっても声をあげられないという気持ちは痛いほどわかります。しかし、自分自身が自立して動かなければ、世の中は変わりません。痴漢の被害を減らすことができるのは、これを読んでいる女性の方々、一人一人なのです。
痴漢に対しては積極的に声をあげましょう。あなたの後に続く後輩の女性たちが、同じ思いで泣いている姿を、あなたは見たいですか?
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